学会で明らかにされた紫イペの抗がん作用 | |
1996年 第55回 日本癌学会 |
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金沢大学がん研究所免疫生物部助教授 坂井俊之助 |
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紫イペのもつ薬用性が、発がん防止効果とがん細胞にどのように攻撃するかをマウスによって実験したものである。 |
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実験A |
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市販の紫イペを水で煎じて濃縮させたものを乾燥させ、それを飼料にまぶして実験用のマウス(発がん多発系統)に与える。 |
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実験用のマウスは、生後6〜10ヶ月で100パーセント乳がんになるFMという種類です。 |
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すでに発がんしているマウスに紫イペを与えると、約70%のマウスに対して延命効果があり、乳がん腫瘍の増殖を妨げる効果がみられた。 |
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生後1ヶ月でまだ発がんしていないマウス80匹中76例が、乳がん多発系統であるにもかかわらず、10ヶ月がすぎても発がんは認められなっかた。発がんした3例も腫瘍の発生後1ヶ月以内には、その腫瘍が退縮した。 |
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実験Aの結果 |
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紫イペには、発がんを防止する作用と同時に、がん細胞の増殖をさまたげるさようがある。 |
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紫イペの発がん抑制作用は、早期に腫瘍細胞を攻撃するか、がん抑制の遺伝子に働きかけるものと思われる。 |
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実験B |
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紫イペを用いて、培養系でヒトとマウスの培養細胞による、胃がん、脳腫瘍、リンパ腫、肝臓がんにつてに発がん実験を行った。 |
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実験Bの結果 |
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24〜48時間でがん細胞の増殖がとまり、がん細胞が壊滅する事がわかった。 |